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[合唱]静かな雨の夜に

 

女声合唱とピアノのための組曲「静かな雨の夜に」(2000)

作曲: 松下耕 / 作詞: 谷川俊太郎

女声合唱とピアノのための組曲 静かな雨の夜に (1555)

 

1, 夢

2, かつてもっていた

3, 十八歳

4, 天の断片

5, 静かな雨の夜に

 

 

特に表題作は、

詩のもつ雰囲気を存分に引き出していて

ピアノによる伴奏が世界観を膨らませている。

 

ゆっくりとした曲なのに常に流れていく感じと、充実した空気感は、一見簡単そうだが、表現するとなると難しい。

 

表題曲↓

福島県立安積黎明高校「静かな雨の夜に」 - YouTube

 

 

初演団体

女声合唱は、

2000年, 国立音楽大学付属高等学校合唱部が委嘱初演。

続いて混声合唱版は、2005年, 東京合唱アライアンス耕友会が委嘱初演。(2008年出版)

男声合唱版は、2014年, お江戸コラリアーずが委嘱初演。(2016年出版)

 

そう、今年ようやく男声版が出版されたのです👏

 

 

詩の出典

ちなみに…

あまり語られない詩の出典ですが、

4つは『十八歳』(1993), 表題作のみ『二十億光年の孤独』(1952)から。

 

『十八歳』は、その名の通り18歳のころの作品を集めた詩集。

『二十億光年の孤独』は、21歳で刊行した処女作で19歳前後の作品集のようである。

 

1, 夢(1950)

英訳されています→The Lost Notebook Returns: DREAM by Tanikawa 谷川俊太郎「夢」新訳

2, かつてもっていた(1950)

3, 十八歳(1950)

沢野ひとしさんの絵がまたなんとも言えない→『十八歳』谷川俊太郎/沢野ひとし ( 詩 ) - ♪゜*。:゜* メル日和 ∮゜:。+゜○ - Yahoo!ブログ

4, 天の断片(1950)

5, 静かな雨の夜に(1952)

 

 

 

番外編

『二十億光年の孤独』は、木下牧子先生により組曲になっている。全体的に明るく、テンポの良い曲集になっている。

めちゃくちゃ有名な、「春に」もこの曲集。個人的には「サッカーによせて」が好き。

 

 

混声合唱曲集『地平線のかなたへ』(1992)

作曲: 木下牧子 / 作詞: 谷川俊太郎

地平線のかなたへ(混声合唱) (若いひとたちのためのオリジナル・コーラス)

 

1, 春に

2, サッカーによせて

3, 二十億光年の孤独

4, 卒業式

5, ネロ

 

「二十億光年の孤独」↓

二十億光年の孤独 合唱曲 - YouTube

 

 

 

詩とは

 

最後に、

谷川俊太郎が詩について語っている記事を紹介。

詩は、くだらないものなんですよ。詩からは、学ぶものはほとんど無いんです。好きなものは好きっていうのと同じで、要はその詩を好きになればいいんですよ。わからなかったら、いろいろ考えたり、人に聞いたりすればいい。

詩は音楽に近いものです。音楽は、言葉がなくても「この曲が好き」と、なんだか心を揺さぶられたりするでしょう。そんな風に詩も、楽しんで、味わってもらえたらいいですね。

「詩はくだらないもの」詩人・谷川俊太郎が切り開いた詩の世界 | DMM英会話ブログ

 

言葉というのは、他人のもの。〜

いくら頑張って自己表現しているつもりでも、これは自分だけの言葉だってことはないんですよね。結局、言葉を扱う以上、他人の存在が必要不可欠なんです。

 

 

自分も他人にとっては他人。

他人のものを、自分に投下して、咀嚼して、

また他人へ返す。

 

自己表現とか言葉の意味とかに

囚われる必要なんてなくて

自分であるために言葉を紡げばいいと思うんだ。

 

 

せっかく地球で言葉を使える

唯一の生き物なんだからさ。