[農業]イネの収量調査
イネの収量調査、やったことありますか?
収量構成要素=単位面積あたり穂数 × 1穂籾数 × 登熟歩合 × 玄米千粒重 ÷1000
これは知っていても実際に測ったことがある人って少ないのでは?
本日は収量調査についてお送りします。
収量調査の目的
そもそも、なぜ収量調査をやるのか。
ただ単に収量が知りたいだけではないのです。
収量調査は、
- 収量の変動要因を分析できるため栽培技術の改善に繋がる
- 品種特性を解析することで地域にあった品種の選定ができる
- 収穫量を推定できるので作業計画, 販売計画, 次の栽培計画を立てられる
などの目的があって行われるのです。
収量調査をしてみよう
したらば、収量調査ってどうやるん?
超簡略化するとこうなります。
1株イネを取ってくる
↓
穂数(本/株), 1穂籾数(粒/穂), 精玄米数(粒), 精玄米重(g), 登熟歩合(%), 栽植密度(株/m2)
などを測る
↓
収量(g/m2)を計算する
※実際には、下記のような項目も測ったりします↓
稈長(かんちょう)(cm), 穂長(cm), 着粒密度(粒/10cm), 玄米品質
手順と語句を1つずつ補足説明。
稈長(かんちょう)(cm)
地表面から穂首までの長さ
穂長(cm)
穂首から穂の先端までの長さ(芒(のげ)は除く)
穂数(本/株)
1株あたりの穂数
1穂籾数(粒/穂)
1穂あたりの粒数
精玄米数(粒), 精玄米重(g)
これは玄米として売れるコメのこと。
ここから登熟歩合も千粒重も計算する。
まずは、脱穀と籾すり。
手でぶちぶちっと脱穀して
籾を1つずつにバラバラにしたら、
籾すり器を使ってもみ殻と玄米に分けます。
(塩水選や風選でも良し!)
そして、1.8mmの篩(ふるい)にかけて小さすぎる痩せたコメを排除!
(こんな専用の篩があるなんて…。)
コメは最後の最後に太るか痩せるか決まります。きちんと甘みにあるコメは厚いのです。
ちょうど挟まったものも含めて、
精玄米です。
ちなみに千粒重はそのまま千粒分の重さ。
1株あたりが大体千粒くらいだから、こんな単位が生まれた…のかもしれない。
登熟歩合(%)
精玄米数/籾数。しっかりコメになった割合。
栽植密度(株/m2)
株間 30cm, 条間 15cmの場合、
100cm/30cm(列)×100cm/15cm(行)≒22.22(株/m2)
収量(g/m2)
さて!これで収量がやっと計算できますね!
収量(g/m2)=精玄米重(g/株) × 栽植密度(株/m2)
意外とシンプル。
バケツ稲での収量も計算してみれば
例え少なかったとしても、
コメの世界の緻密さや綿密さ、
一粒一粒の重みを感じられますね。しみじみ
(参考)JAのコラムページ
脱穀(だっこく)、もみすり、精米(せいまい)の方法|ヒントとコラム集|お米づくりに挑戦(やってみよう!バケツ稲づくり)|身近な食や農を学ぶ|JAグループ (野菜)
ではでは
りょーこでした♪