[防災]防災士への道 part3 - 会場研修&試験編
りょーこです。
会場研修2日目が終わりました!お疲れさま!
ご参考までに、前回までの記事。
http://coriander.hatenablog.jp/entry/2017/04/13/[防災]防災士への道 part1 - 理由&手続き編
http://coriander.hatenablog.jp/entry/2017/05/13/[防災]防災士への道 part2 - レポート作成&講習会編
駆け足で会場研修まで来ましたが、
ここいらで感じたことや印象的だったことをば、共有しようかと思います。
会場研修
講師の方たち
今回の講師陣は、
- 青山佾(やすし) - 明治大学公共政策大学院教授、元東京都副知事。
- 伊藤和明 - 防災情報機構NPO法人会長、元NHK解説委員。
- 伊藤みゆき - NHKラジオ気象キャスター、日本気象学会天気予報研究連絡会委員。
- 杉田学 - 順天堂大学練馬病院救急・集中治療科長、教授。
- 橋本茂 - NPO法人日本防災士会常務理事。
- 古村孝志 - 東京大学地震研究所教授、公益社団法人日本地震学会副会長。
- 目黒公郎 - 東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター教授。
- 山下勝 - 一般財団法人砂防・地すべり技術センター砂防部長。
以上の方たち。
講義の感想
全体的に講義はとても良かった!
普段は触れないような、少し専門分野に立ち入るくらいのレベルのお話が絶妙に面白くて、この人たちの講義を聞けただけでも割高な資格料の元を取れた気がするくらい。
特に素晴らしいと感じたのは、
東大の目黒公郎先生と順天堂大の杉田学先生。
目黒先生は、
すごく良い声の持ち主で!笑
マイクにほぼ声が入っていないのに、響き渡る声は、その声だけで既に説得力がある感じ 笑
これまでの地震や震災の状況を防災の側面から説明してくださって、最終的に私たちは何をすべきなのか、わかりやすくかつ考えさせられ、ハッとさせられる講義でした。
特に、釜石の奇跡について先生が触れた部分。
私は、実際に鵜住居地区で死体検証に関わった歯科医師の先生にお会いしたことがあり、その方は「釜石の奇跡は嘘だ」と強く主張されていました。
先生は、釜石の奇跡を防災の成功例であると触れながらも、実際には学校関係者1名と親の迎えにより早めに帰宅した児童5名が亡くなっていること、学校の立地場所がハザードマップの浸水エリアに非常に近かったことについて言及し、「子どもたちにファインプレーをさせなければいけないような状況があったこと、それを見過ごしてはいけない」と話されていて、この方も恐らく現地で歯科医師の先生にお会いしたのだろうと、胸が熱くなりました。
杉田先生は、
医療というだけでハイレベルな講義を想像していたら、違う意味でハイレベルでした。
資料は後で読んでと、写真を中心にご自身の経験をご自身の立場から伝えてくれて、かつ防災ってこうあるべき、という主張が医療従事者ではない私にもナチュラルに入ってきました。
医療従事者として、休みを返上してレスキューの訓練に自ら飛び入りで参加された異例の出来事からは、自分の専門に対する向上心と、他分野の専門家に教えを請う謙虚さ、分野をまたがって自分のできることを探す献身的な姿勢を感じました。
雰囲気
ただ、
元副知事の先生の講義のときに
変な箇所で笑いが起きてて、とても不快でした。
仮設住宅を建てすぎずに、
半年間かかる復興住宅の建設を待ってそこに住む方が良い、というその意見自体はよいのですが、その話の途中で度々、メディアや住民からの不満について滔々と話されていて、少々小馬鹿にしたような笑いに気分を害されました。
特に、なぜか2日目だけ出席?されていた男性が(途中で青山元副知事がそういう人もいる、と話していたときに頷いていた)、
本当によく笑っていらっしゃって、途中からはその人しか笑っていなかったように見えました。こんな方がどうして防災士を取るのだろうと訝しく思ってしまいました。
その他は、会社命令ではなく自分で取ろうと思ってきたのかな?というような人もちらほら…。1日目にあったグループトークのときも和やかで活発な感じでした。
見ている感じ、積極的に板書してる人も多くて、後ろの方に座っていた人の状況はあまりわかりませんが、想像していたよりも受ける人の積極性を感じました。
がっつり名刺交換してる人もいましたけど笑
全体的な感想
「防災士は実践者です」と仰った先生がいて、私は少し考え方が違ったので、防災士という資格の存在意義に少し疑問を持ちました。
そもそも防災士は
①資格料が高い
②試験が簡単
③会社の方が多く受けている
など、総合的に鑑みると資格ビジネスにしか見えません。
それでも防災への興味を引き出して、基礎的な知識を広めていく活動は大変重要だと思うのですが、その場合、防災士は「実践者」ではなく「率先者」でなければいけないと思うのです。
「実践者」は一人一人の市民であるべきです。
しかし被災しない限り当事者になれない私たちは、災害に対するイマジネーションが圧倒的に足りなくて、多くの人が防災のことなんか考えずに生きています。
それではいけない。
そのままで良いはずがない。
だから防災士がいるのではないかと思っているのです。
今、防災士に求められることは、
普及していく責任感と行動力であり、
言ってしまえば、それがある方は防災士の資格を取る必要はないと思うのです。
大事なのは、中身の濃さ。
防災士が増えるだけでは、
日本に必要な防災力には辿り着かないだろうなと感じた、防災士の会場研修でした。
次回は、救命救急講習を受けて、いよいよ資格取得するときに!
りょーこでした!!!